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阿部浩子の区長への本会議質問
1.
子育て支援について
2.
学童クラブについて
3.
子育て広場について
4.
プレイパークの設置について
5.
首都圏直下型地震について
6.
都区財政調整制度について
7.
高齢者支援について
8.
女性のこころとからだへの支援について
9.
区役所支所改革について
10.港区のまちづくりについて
平成十九年第三回港区議会定例会において、みなとフォーラム・民主を代表して、阿部浩子が区長に質問させていただきます。
まず初めに、子育て支援についてです。
子育て支援について、区ではさまざまな施策展開をし、出生率も増え、また、港区では、子育て人口も年々増加しています。しかしながら、保育園の旧基準での待機児童数は、八月一日現在で四百七十人となっています。前回の定例会では二カ所の緊急暫定保育施設の補正予算を計上しました。この二カ所で二百名の待機児童を解消し、さらには東京都認証保育所を誘致するとのことでした。この緊急暫定保育施設で現在の港区の待機児童は解消になるのでしょうか。伺います。
さて、保育所は幼い子どもを育てる家族にとって、子育てと仕事の両立を実現するために不可欠な施設です。保育所は憲法第二十五条に規定された生存権を幼児期において具体化するための施設であり、児童福祉法第三十九条で「日日保護者の委託を受けて、保育に欠ける乳児又は幼児を保育する」と規定されています。また、児童福祉法第二十四条では、「保育に欠ける子がいて、その子どもの保護者が入所の申し込みをした場合、市町村は保育所において保育を実施しなければならない」と規定し、市町村の責任を明記しています。
本来、待機児童が生まれないように市町村が保育所整備をする責任があり、待機児童がいること自体、児童福祉法に反する状況と言えます。つまり、区市町村は保育に欠ける状態の子どもを放置してはならず、引き続き保育所保育にかわる適切な保護をしなければいけません。区長は、待機児童がいるこの港区で、法律が遵守できない状況について、どのように考えているのか伺います。
さて、十月二十二日に開設する東麻布保育室では、ゼロ歳児が六名、一歳児が二十名、二歳児二十名と、ほか全体では八十六名の受け入れを予定しています。この八月一日現在の待機児童では、ゼロ歳児が百三十一名、一歳児が百五十一名、また二歳児が百二十七名と、ゼロ歳児から二歳児にかけた待機児童が大半を占めています。ゼロ歳児はこれから年度末に向けて待機児童が増加する一方であり、この年代の待機児童解消をまず一番に取り組んでいかなければいけません。
平成十七年度版少子化社会白書では、江戸川区が一九六九年から始めた「保育ママ事業」を紹介しました。この保育ママ事業は、生後九週目から一歳未満の健康な乳児を保護者による家庭保育にかわって保育ママが行うサービスで、保育時間は八時半から十七時までとし、時間外保育にも対応しています。保育ママの要件は、1)保育士、幼稚園教諭などの有資格者または育児経験者。2)健康な二十五歳以上六十五歳までの女性。3)愛情深く、子育てに熱意を持っている。4)九・九平米以上の専用の保育室を用意できることとしています。この保育ママ制度のメリットは、近所の方々が子どもを預かり、その後も身近な子育ての相談者になるという点も挙げられます。核家族化が大半を占めている港区では、こういった制度の導入にも取り組んでいくべきと考えますが、いかがでしょうか。
区長は、前回の定例会で、「緊急暫定施設はあくまでも臨時的なものとし、入園待機になっている短時間就労者向けの一時保育事業も実施するが、抜本的に待機児童を解消する基本となるものは、本格施設を含めた整備計画であり、今後、本年度に行う人口推計をもとに保育事業を十分に精査し、認可保育園の整備と認証保育所の配置などについて、既存の園の改築も含め、施設整備計画として早急に検討し、まとめてまいります」と答弁しましたが、保育ママだけではなく、緊急に対応していかなければいけないゼロ歳児から二歳児の待機児童に対する施設を早急に設置すべきです。保育計画を策定し、計画的な対応を策定する責任のある区長の考えを伺います。
あわせて、人口増加をこれからますます予想している区として、保育所の待機児童はいつまでにゼロにしていくのかを伺います。
次に、学童クラブについてお尋ねします。
働く親には保育園を卒園し、子どもが小学校に入ると、学童保育が必要になります。保育園の待機児童同様、働く親にとって学童クラブに入らなければ、働き方を変えなければいけません。急増する入所要求に対して、港区は、準学童としての入会はできますが、区内十三児童館のうち八館では定員枠を超過しています。この保育園の待機児童と同様、今後は入会数が急激に増加する可能性があります。この港区において、今後の学童クラブについての課題と、区長の認識を伺います。
また、就学前の保育園は保育時間が延長され、港区では午後十時まで開園している園もあります。しかしながら、学童クラブは午後六時までとし、放課GO→も午後五時か六時で終了してしまいます。特に小学校低学年では学童クラブの時間延長が必要です。区長の見解をお聞きいたします。
次に、子どもの遊び場についてお尋ねします。
港区の計画では、子ども中高生プラザを各総合支所内に一つ、計五館開設すると目標を掲げています。現在、二館が開設しました。また、昨年、高輪地区には、子ども中高生プラザの用地も購入しました。現在の二館においては、子育て中の保護者から喜ばれております。特に晴れている日は公園で遊ばせている親も、雨の日にはこの子ども中高生プラザを利用しているとの声も大きいです。
そこで、計画に計上されている五地区の子ども中高生プラザは、現在の予定ではいつごろ開設されるのか伺います。
また、それまでの間、乳幼児が遊ぶ施設として、港区には児童館や子ども家庭支援センターがありますが、空白区域においてどのように対応するのか。例えば、現在、福祉会館におけるあり方検討会が設置されていますが、児童館のない地域でも福祉会館があるところもあり、また、今年度は高齢者と児童が交流できる施設も設置されました。そこで、既存の福祉会館に子どもが遊べるスペースを設け、区民が安心して子育てをし、子どもや親同士が交流できる場所を確保するべきと考えますが、区長の考えをお伺いいたします。
次に、以前から提案しているプレイパーク、冒険遊び場の実施についてお尋ねします。
港区次世代育成支援対策行動計画にも盛り込まれているプレイパークは、デンマークが発祥の地であり、日本では、世田谷区が先駆けて、一九七九年に羽根木公園に開設しました。近年では、渋谷区が千二百万円で住民団体に委託し、渋谷区立代々木小公園に開設し、年間約二万人が来園しています。現在、二百十七団体が冒険遊び場づくりを実施しています。この港区でも子どもが思いっきり遊べるプレイパークを開設すべきと考えますが、区長の見解について伺います。
子どもが自然と一体となり、学習することがプレイパークには多くあります。また、羽根木公園のプレイパークを視察し、子どもたちがプレイリーダーと一緒に楽しんでいる姿に感動しました。ぜひ港区でも早急に開設すべきです。
次に、首都圏直下型地震についてお尋ねいたします。
我が会派は、この八月に新潟県中越沖地震の被害があった柏崎市を視察してきました。柏崎刈羽原発や、被災された方々の避難所生活や建物の倒壊についても見てきました。被災された方々にお見舞いを申し上げるとともに、不幸にも亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。
柏崎市は三年前の中越地震の教訓を受け、避難所の開設は地震が起こってすぐ始まり、また、中越地震ではエコノミー症候群で亡くなられた方もいらっしゃいましたが、今回はゼロと聞いています。小学校の避難所を視察して、被災地には心の相談室が設置されていました。子どもたちには精神的なショックが大きかったと聞いています。避難所で生活する子どもたちは室内で過ごさざるを得ず、ストレスを抱え、心的外傷後ストレス障害(PTSD)の症状が出ることがあるとのことです。港区でも、乳幼児や小児に対する心のケアを専門とする場所を開設することを防災計画に盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
また、港区は、外国人登録も二万人以上あり、大使館も七十を超えて、インターナショナルな地域です。日本語がわからない外国人のためにも避難所には通訳を派遣すべきです。区長の見解をお聞きいたします。
また、動物を飼っている人に対しても避難所での生活の際の取り決めや、動物が被災した場合のケア、また、港区の防災訓練にも同行させるなど、災害に備えて行動できるように港区の防災計画やマニュアルに盛り込むべきと考えますが、いかがでしょうか。
さて、東京都が今年度修正した東京都地域防災計画には、災害時の応援協力、派遣要請として在日米軍の支援要請が盛り込まれています。内容は、赤坂プレスセンターの使用です。ここで救助隊、支援物資などの搬送、傷病者の搬送をするというもので、防災訓練でも使用できるものとして、日米合同委員会の合意に基づき、基地司令官との現地実施協定の提携に努めるとしています。港区では、区長をはじめ、区議会でもヘリポートの早期返還を求めています。都では、赤坂プレスセンター、臨時ヘリポートの問題の解決について、平成十九年一月十二日で、「なお、この対応は臨時ヘリポートの問題を解決するためのものであり、都は、今後とも、引き続き赤坂プレスセンターの返還を国に対して求めていきます」とただし書きをつけていることを忘れてはなりません。東京都の防災計画では、平成十九年四月二十三日に締結された米軍との協定を前提としていますが、米軍は協定が結ばれたことで返還要請は解決したという認識になっているのではないでしょうか。米軍の基地としても存在するヘリポートは、いざというときに攻撃の対象になる施設です。一日も早く返還を求めるためにも、東京都地域防災計画の修正も含めて東京都に申し入れをすべきです。区長の考えをお聞きします。
次に、耐震助成についてお尋ねします。
中越沖地震では、犠牲になった十一人のうち九人は自宅や訪問先の建物の下敷きで死亡しています。阪神・淡路大震災でも死者の八八%は家屋や家具の転倒によるものです。港区では木造住宅の耐震無料助成を平成十七年から始めています。この二年間で百四件の無料耐震診断を行いました。港区の耐震改修制度は、改修費用の五〇%以内で、上限百万円が助成されるもので、二十三区でも先駆的な制度です。しかし、耐震改修助成は二年間で十六件と、耐震診断の数から見ると、診断を受けて、改修工事には至っていません。中越沖地震の被害を見ると、木造住宅の耐震工事は早急にすべきです。せっかくの制度をさらに生かすためには、行政が常に新しい工夫を凝らすことが必要です。
愛知県では五つの市で耐震診断を呼びかけるローラー作戦を実施するとのことです。港区では、本年度に区内の住宅をはじめとした建築物の耐震化を計画的かつ総合的に促進するために、「港区耐震改修促進計画」を策定し、その一環として、耐震基準に満たない建築物を調査した上で耐震化の目標とその期間を定める予定で、共同住宅などの耐震改修についても居住者の合意形成の促進を図る観点からも耐震改修助成制度の拡充を検討するとしています。区として一日も早く「港区耐震改修促進計画」を策定し、減災対策が大きく前進するような新しい工夫に取り組むべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、都区財政調整制度についてお尋ねいたします。
平成十九年度都区財政調整区別算定結果によると、二十三区の不交付団体は港区のみとなりました。港区では、フラット化の影響を受けて、約百四十億円の特別区民税が減少すると予測されています。今年度と来年度においては年間六十八億円の特別交付金を受けることとなりましたが、平成二十一年度において特別区民税が超過していれば受けられないこととなります。港区に住んでいる方々の約三千億円を超える固定資産税や法人住民税などの調整三税が東京都に納付されているにもかかわらず、都区財政調整制度により、この税は東京都と港区以外二十九の自治体に配布されています。区長は、港区民の方々が納めている調整三税について、基本的な改善を求めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。あわせて平成二十一年度に向けたフラット化の影響による特別交付金についての区長の見解をお聞かせください。
次に、高齢者への支援についてお尋ねします。
東京都は、本年五月に介護保険施設にかかわる介護報酬の地域差等に関する提言、「大都市東京で深刻化する人材不足の打開に向けて」という要望を国に対して行っています。これは平成十五年四月以降から介護報酬改定による介護保険施設の大幅な減収や近年の景気回復等による介護分野における人手不足の深刻化で、介護保険制度の今後が危ぶまれるという危機感からのものです。具体的な提言として、1)介護保険施設の人件費比率の設定を引き上げるべきこと。2)賃金水準の地域差をより適正に反映すべきこと。3)物価水準等の地域差を新たに反映すべきこと。4)定員規模に応じた段階的な報酬設定とすべきことなどです。
提言の趣旨には、「今、東京都の介護保険施設経営者からは介護報酬の水準を早期に適正なものとしなければ、安定的な労働条件による優秀な人材の確保が困難になり、ひいては質の高い利用者サービスを提供していくことができなくなる。さらには、このままでは東京では介護保険施設の経営が成り立たなくなるのではないかなどの深刻かつ重大な懸念が表明されている」と書かれていますが、区長はこの提言をどのように受けとめているのかを伺います。
港区では、南麻布四丁目の特別養護老人ホーム等の十月着工等、具体的には介護保険の施設整備が進められようとしていますが、他区の施設整備では介護スタッフの確保が困難な事態も発生しています。介護労働安定センターの実態調査では、離職者の八割が勤続三年未満、ホームヘルパーより施設で退職者が多いこと。賃金でも他職種に比べて大幅に低いことが明らかになっていますし、八戸大学の調査では、ホームヘルパーの現職の六割が離職の意向を示していることも明らかとなりました。
港区の高齢者の支援のためには質の高い介護スタッフの確保が必要ですが、区長はどのような認識を持っているのでしょうか。伺います。
また、港区では、平成八年から高齢者在宅福祉基金を一億円積み立てをしております。この基金は、区民の方の遺志により、高齢者の在宅支援に使ってほしいと寄付されたと聞いています。しかしながら、今までの間、この基金は全く利用されませんでした。今こそ、この基金を利用し、高齢者の方々の支援のためにも使っていくべきと考えますが、区長の見解をお聞かせください。
次に、女性のこころとからだへの支援についてお尋ねします。
女性は四十代半ばから五十代半ばまでの期間が更年期にあたり、これには個人差もありますが、人によっては三十代後半から卵巣の機能が衰え始め、更年期障害のような症状になる人もいます。更年期にはホルモン分泌のバランスが乱れてしまうため、それに伴い、顔や体が急にほてる、急に大量の汗をかく、イライラする、不安になるといったさまざまな症状が出てきます。これが更年期障害ですが、これらの症状はホルモン分泌のバランスの乱れのほか、更年期の女性が直面することとなる子どもの独立や結婚、親の介護などの環境の変化、また、職場や家庭などでのストレスも加わり、引き起こされます。更年期障害の症状は多岐にわたり、症状の出方、強さ、期間などにはかなりの個人差がありますが、更年期女性の六〇%から七〇%に何らかの症状が出ていると言われています。なお、症状がひどく、本格的に治療をしなければいけない人は、更年期女性の約二割いると言われています。
港区でも「健康みなと」の中に環境目標として、「こころおだやかにすごせる環境をつくる」と掲げていますが、女性特有の病気や更年期障害について学ぶ機会のある女性は、四十歳以上の方で三四・五%と、まだまだこの女性特有の病気や対応について認識されておりません。区では、こういった病気や更年期障害への学習機会や、また広報などでの啓発・周知をすべきです。さらに利用しやすい相談窓口の整備や女性外来などの情報提供についての取り組みを充実させるべきと考えますが、区長の見解をお聞きいたします。
次に、区役所・支所改革についてお尋ねいたします。
昨年度から始まった区役所・支所改革で一年が過ぎました。今年度同様、来年度もまた各総合支所ごとに予算を配分すると聞いています。このことによって、各総合支所ごとに格差が生じるのではないかという懸念をするところです。今年度の事業の予算配分にしても偏りがあり、一つの総合支所の事業予算はもう使い切り、サービスが受けられなくなるという問題が生じました。区民にとっては、どこの地域に住んでも同じサービスを平等に受けられる権利があるはずです。しかしながら、こういった事例が起こることが、来年度に向けた取り組みを懸念する理由でもあります。総合支所に対する支援部のバックアップ体制は軌道に乗っているのでしょうか。また、今後とも、どこの地域でも平等のサービスが受けられるのでしょうか。総合支所と支援部が連携することにより、さらなるサービスの充実を目指すべきと考えますが、区長のお考えを伺います。
また、この総合支所制度になってから、芝地区総合支所では案内係のフロアマネジャーが配置されました。どこに行っていいのかわからないときに丁寧に対応してくれます。港区の特性として、外国人が多く住んでおりますが、窓口では外国語がわかる人は皆無に等しい状況です。外国人のために各総合支所の窓口にも英語などがわかる職員を配置すべきです。区長の見解を伺います。
最後に、港区のまちづくりについてお尋ねいたします。
まずは、田町駅東口北地区の整備についてです。七月に各常任委員会または区民に発表された素案は、十月に案をまとめて計画にするというものでした。田町駅前の区民施設を旧東京ガス跡地に移転し、区民サービスを提供する施設をつくるというもので、この区有施設の跡地と東京ガスの土地を交換するというものです。すなわち、駅前の区の土地を交換し、その事業者が駅前に高層のオフィスビルを建設することも可能となります。この計画は、区民参画で区民の声をしっかりと反映し、慎重に行うべきと考えます。現在の芝浦港南地区の状況からすると、整備する必要性はありますが、区民の財産である土地を交換し、半世紀以上利用する施設を一日も早く建設することがいいことなのか。区民にしっかりと説明責任を果たすべきです。区長の見解をお聞きいたします。
次に、港区は近年、路線価格の高騰に伴い、ミニバブルが起こっている地域があり、長年地域に調和してきた街並みも土地の売却によって壊れかけてきています。まちづくりマスタープランでは、地域からのきめ細やかな計画の策定が今後のまちづくりの進め方とされていますが、地域によっては商店街でルールを策定したり、自分のまちを守ろうとしています。
新宿区では、昨年の三月に絶対高さ制限が導入されています。その目的と背景は、「建築基準法改正により建築物の高さ制限についての緩和が進み、中小規模の敷地でも高層建築物の建設が容易になってきています。そのため、これまで守られてきた街並みやまちの環境を維持する機能が薄れ、地域にふさわしくない高層建築物が増えることにより、区内各所の暮らしの場で建築主と近隣住民との間で紛争が激しくなってきています。こうした状況を踏まえ、区では、土地の有効高度利用と居住環境の維持との間に調和を図るとともに、あわせて街並みの景観の形成に資することを目的に、用途地域、容積率、道路の整備状況などをもとに建築物の高さを一定の範囲内にとどめる高度地区絶対高さ制限を導入することにしました」と説明されていますが、全国的にも注目されていますし、多くの自治体が絶対高さ制限の導入を始めています。街並みを守るためにも高さ制限や景観に配慮した条例整備が必要と考えますが、区長の見解をお聞きいたします。
これで質問は終わります。ご清聴いただき、ありがとうございました。
区長答弁
区長(武井雅昭君) ただいまのフォーラム民主を代表しての阿部浩子議員のご質問に順次お答えいたします。
最初に、子育て支援についてのお尋ねです。
まず、保育園待機児童の解消についてです。現在、整備している二カ所の緊急暫定保育施設では約二百名の定員を予定しておりますが、待機児童が区内に分散している状況、また、予定している各年齢の定員設定から、この二施設だけで待機児童を解消することは困難と考えております。
次に、法律の遵守についてのお尋ねです。
乳幼児人口の大幅な増、保育園入園希望者の増により、本年四月には、施設需要予測を上回る百三十九名の待機児童が生じており、八月一日現在でも百四十二名と高い水準で推移しています。区は、現在、緊急暫定保育施設の整備、待機家庭支援一時保育事業の実施や認証保育所の誘致を進め、待機児童の「保育に欠ける」状態の改善に努めております。今後、待機児童の解消に向け、本年度に行う人口推計をもとに保育需要を十分に精査し、認可保育園の整備と認証保育所の配置等について、既存園の改築計画を含め、施設整備計画として早急に検討してまいります。
次に、保育ママ制度の導入についてのお尋ねです。
ゼロ歳児から二歳児の待機児童を対象としたいわゆる保育ママ制度につきましては、区の「家庭福祉員制度運営要綱」に基づく制度がありますが、事業実施の要件、特に施設等の基準を満たすことが港区内の住宅事情などから難しく、事業実績がないのが現状です。今後、この制度の再構築も含め、区独自の子育て支援サービスについて検討してまいります。
次に、保育計画の策定についてのお尋ねです。
待機児童に対する施設整備を計画する場合、まず、必要なことは今後の保育需要を把握することです。このため、本年度に行う人口推計をもとに、保育需要を十分に精査し、認可保育園の整備と認証保育所の配置等について、既存園の改築も含め、施設整備計画として早急にまとめてまいります。その際、ゼロ歳から二歳の待機児童に重点を置いた施設整備の可能性についてもあわせて検討してまいります。
次に、待機児童ゼロの実現についてのお尋ねです。
待機児童解消には、先ほど申し上げたとおり、保育需要の把握が必要です。そのためには、今年度行う人口推計の結果を待ち、それを踏まえる必要があります。現時点で待機児童解消を実現する時期をお示しすることは困難ですが、引き続き努力してまいります。
次に、今後の学童クラブの課題についてのお尋ねです。
現在、十三学童クラブのうち、弾力化による定員の一割増の受け入れ人数を基準にしても、定員オーバーは五館となっております。港区では、人口増加に伴い児童人口も増え、今後は、学童クラブに対する需要も高まると考えられます。そのため、放課後児童育成事業(放課GO→)や児童館、子ども中高生プラザの今後の展開について、教育委員会と連携してあり方を検討しております。子ども施設の活用の仕方及び事業の効率的な展開の観点から配置について検討してまいります。
次に、学童クラブの時間の延長についてのお尋ねです。
学童クラブの月曜日から金曜日の終了時間については、平成十二年十月に午後五時を午後六時に、本年四月には十三学童クラブ中、九学童クラブで、試行により午後六時半まで延長しました。また、平成十八年四月から土曜日も開設しております。開設時間については、本年四月から、夏休み等学校の長期休業中や創立記念日及び土曜日を午前九時から午前八時半にしました。これまでも子ども中高生プラザでは、午後八時まで開館するなど保護者の要望の多様化に対応し、学童クラブを運営してきました。一方で子どもたちの生活習慣などを考慮する必要はありますが、今後も保護者のご意向の把握に努めてまいります。
次に、子ども中高生プラザの開設時期についてのお尋ねです。
子ども中高生プラザの整備については、港区基本計画に基づき、各施設ごとに着実に進めております。まず、平成十五年四月に赤坂地区に開設しました。平成十八年四月には芝浦港南地区に開設しましたが、港南小学校改築にあわせて、新港南子ども中高生プラザを整備する予定です。今後、芝地区では整備に向けた基本構想に着手いたします。高輪地区では基本構想が間もなく完成いたします。麻布地区でも用地の取得を視野に入れ、調査に着手していく予定です。
次に、子ども中高生プラザを整備するまでの福祉会館の活用についてです。
乳幼児の遊び場については、これまでも児童館のほかにも保育園、幼稚園で一般乳幼児のための事業や園庭開放事業などを行い、地域の子育てを支援しています。福祉会館につきましては、スペースが限られており、場所の確保は難しい状況にありますが、子育て支援の観点から、福祉会館を活用した地域・世代間交流事業の充実など検討してまいります。
次に、プレイパーク・冒険遊び場の実施についてのお尋ねです。
昨年九月に策定した「港にぎわい公園づくり基本方針」に基づき、既存の遊具中心の公園等とは異なる新しい遊びの環境を提供することを目的とした「プレイパーク」を設置してまいります。設置にあたっては、候補地の選定のほか、将来的な運営を区民協働で行っていく観点から、プレイリーダーの確保などプレイパークの運営体制を含め検討してまいります。
次に、首都圏直下型地震についてのお尋ねです。
まず、避難所での乳幼児や小児に対する心のケアについてです。災害時においては、心的外傷後ストレス障害(PTSD)をも視野に入れた心のケアが重要です。乳幼児や小児については、災害から受ける心の衝撃は大人より大きく、大人以上の配慮が必要になります。災害時には、港区地域防災計画に基づき、保健師による心身の健康に関する巡回相談を早期から継続的に実施してまいります。また、保健所を拠点とした相談室を設置し、その中で、乳幼児や小児等に対しても、東京都と連携して専門医による心のケアを提供してまいります。
次に、避難所への通訳の派遣についてのお尋ねです。
区は、「災害時における災害応急・復旧活動及び通訳ボランティアの派遣等に関する協定」を港区国際交流協会と締結しているほか、港区社会福祉協議会においても通訳ボランティアの登録を進めております。災害時においては、こうした通訳ボランティアを避難所へ派遣して、外国人相談窓口を開設するなどの対応をしてまいります。
次に、震災時の避難所における動物対応についてのお尋ねです。
災害時には、動物を連れて避難所に避難してくることが予想されることから、港区地域防災計画に基づき、現在、港区獣医師会と災害時における動物救護活動に関する協定を締結し、避難所内での保護や適正な飼養に関して協力体制を確立することにしております。また、飼い主の方々には、「ペットにも、防災対策を」というチラシを配布し、災害時対策として日ごろからのしつけなどについて周知しているところです。今後は、避難所動物救護マニュアルの作成を検討してまいります。
次に、赤坂プレスセンターの返還等の都への申し入れについてのお尋ねです。
区では、これまでも議会の皆様とともに東京都や関係機関に対して、赤坂プレスセンターの早期撤去を要請してまいりました。去る八月三十日には東京都知事あてに「平成十九年度東京都総合防災訓練に関する申し入れ」を提出し、改めて米軍基地撤去に向けて、さらに尽力するよう要請いたしました。今後も、アメリカ合衆国、防衛省及び東京都などに対し粘り強く要請してまいります。また、東京都地域防災計画に赤坂プレスセンターの災害時の使用についての記載がありますが、このことにより、米軍基地の恒久化につながることがないよう、機会をとらえて東京都に要望してまいります。
次に、港区耐震改修促進計画の策定についてのお尋ねです。
現在、区内の建築物の耐震化の現状調査を進めております。今後、調査結果に基づき耐震化の目標を定め、その実現に向けた取り組み方針等を示した促進計画を年度内のなるべく早い時期に策定します。この計画をもとに、他の自治体の事例も参考に、効果的な普及啓発や耐震助成制度の拡充など具体的に検討してまいります。
次に、都区財政調整制度についてのお尋ねです。
まず、調整三税の改善についてです。現在、都区のあり方について、特別区が基礎的自治体として幅広く地域の事務を担うことを基本に、都区共同での検討を進めており、今後、特別区の担う役割は大きく拡大されることが見込まれます。都区財政調整制度については、その検討の推移を見ながら、区長会の税財政部会において抜本的な見直しに向けた検討を始めておりますが、その中で制度の根幹をなす調整三税のあり方についても検討してまいります。
次に、特別交付金の取り組みについてです。
個人住民税のフラット化に伴う減収につきましては、普通交付金が交付されない不交付区に対して、激変緩和措置として特別交付金で交付されることとなったものです。この措置は、特別区民税収入が平成十八年度決算額を超えた時点で終了することが、二十三区及び東京都の間で合意されております。特別交付金は、普通交付金では算定されない各区独自の特別な財政需要に対して交付されるものであり、今後も、区が地域の特色に応じ主体的に取り組む事業がより一層的確に反映されるよう、積極的に特別交付金の確保に努めてまいります。
次に、高齢者支援についてのお尋ねです。
まず、東京都の介護報酬に関する国への提言についてです。
このたびの東京都の提言は、介護保険施設の経営者から寄せられた大幅な収益の減少と人材不足の深刻化の問題について、介護保険施設が安定的に運営できるよう、介護報酬における人件費と物価水準の地域差を是正するなどの設定のあり方について、国に対し具体的な見直しを求めたものです。区内の介護施設経営者からも同様な声が寄せられており、本提言は、こうした大都市東京としての特性を反映した提言であると考えております。
次に、質の高い介護スタッフの必要性についてのお尋ねです。
介護を必要とする高齢者の支援のためには、質の高い介護スタッフの確保が必要です。現在、区内の介護保険施設においても、人材の確保が困難な状況であると聞いております。今後も、事業者から人材確保についての意見・要望を聞きながら、区としての効果的な人材確保支援策を検討してまいります。
次に、高齢者在宅福祉基金の活用についてのお尋ねです。
高齢者在宅福祉基金は、平成九年に区民からの貴重な寄付金を原資に、高齢者の在宅介護の拡充に有効に活用することを目的として設置いたしました。現在、早期のこの基金の活用について検討を進めております。
次に、女性のこころとからだの支援についてのお尋ねです。
女性特有の病気や更年期障害は、心身のさまざまな症状を呈し、その程度も千差万別です。区は、保健所や総合支所の保健師が、このような女性からの相談を電話や面接などでいつでも受けられる体制をとっております。また、区内には、女性外来など、女性特有の症状を専門的に受け付ける医療機関が十カ所程度あり、その方の症状や希望に応じて、ご案内や情報提供を行っております。今後も、さまざまな機会をとらえて相談窓口の周知を図るとともに、健康講座の充実、区の広報やホームページなどでの普及啓発に積極的に取り組んでまいります。
次に、区役所・支所改革についてのお尋ねです。
まず、総合支所に対する支援部のバックアップ体制と連携による区民サービスの充実についてです。支援部等は、総合支所が円滑に業務を進めるため、全区的な施策・方針の策定や調整、例えば、放置自転車対策や児童館、福祉会館のあり方を検討するなど、総合支所をバックアップしています。一方、総合支所では、保育園の入所申請や生活保護の相談など、どの地区の総合支所においても同等の区民サービスを提供することに加え、それぞれの地域特性に応じた事業を行っています。また、日常的に、総合支所間の課長会や担当者会議、支援部等との調整会議等を通じて、予算措置を含めた連携を強化しています。今後とも、各総合支所での同等の区民サービスの充実に努めるとともに、より一層地域特性に応じた事業を推進してまいります。
次に、外国語のわかる職員の配置についてのお尋ねです。
現在、各総合支所における窓口では、外国人の来庁者に対して、状況に応じて、英語を交えながら、できるだけわかりやすい対応に努めております。今後、各総合支所の外国人来庁者の実態を踏まえ、外国語の対応も可能な体制整備について検討してまいります。
次に、港区のまちづくりについてのお尋ねです。
まず、田町駅東口北地区の整備についてです。芝浦港南地区総合支所庁舎やスポーツセンターなどの公共公益施設は、施設設備の老朽化や狭隘化への対応、さらには耐震安全性の確保が急務となっており、早急に改築する必要があります。芝浦小学校敷地を含む現在の区有地で新しい公共公益施設を整備する場合、工事期間の長期化に加え、公共公益施設の規模や機能を拡充することがきわめて困難となります。私は、地域住民や施設利用者の安全・安心を確保するとともに、より快適な行政サービスを一日も早く提供したいと考えております。このため、街づくりビジョン案に示したとおり、長期的展望に立って、広大な緑地やオープンスペースと一体化したまちづくりを進めるとともに、土地交換により公共公益施設を整備することが最善であると考えております。
なお、街づくりビジョン案や公共公益施設案については、これまでも丁寧に周知・説明を行ってまいりました。今後は、公共公益施設の具体的な機能や設備を検討する際、地域住民や施設利用者にご参加をいただき、積極的にご意見をお聞きする機会を設けるなど、十分に説明責任を果たしてまいります。また、民間事業者に対しては、ビジョン案に示した街づくりの方向性に沿った整備を行うよう、適切な指導に努めてまいります。
最後に、街並みを守るための高さ制限や景観に配慮した条例整備についてのお尋ねです。
高さ制限につきましては、街並み景観を重視した地域において、地域の特性や既存建築物の実態等、土地利用の状況を十分考慮するとともに、地域住民の発意のもとに理解を得ながら取り組むことが重要と考えております。現在、区は、建物高さを含む良好な景観形成が、地域住民の発意と合意のもとで促進されるよう、区民参加による景観計画の策定や区民による身近な景観形成への支援を含む景観条例の策定について取り組んでおります。
よろしくご理解のほどお願いいたします。
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