私は「男女平等参画センターの運営協議会委員」をはじめ、「男女平等参画誌」の編集委員をしています、阿部 浩子でございます。
このセンターの男女平等推進団体として「男女平等とはたらき方を考えるネットワーク」や「福祉の街づくり連絡会」で活動しております。「男女平等とはたらき方を考えるネットワーク」においては、仕事と育児の両立をテーマに講演会を開催してきました。
今、港区において、区議会議員は2名で(5,7%)という数値です。23区で最下位であり、全国平均(6,5%)も下回っています。23区内では荒川区が1位で11名(32%)います。先ほど先生のお話にあった男女平等参画条例がある、目黒区は10名で(28%)、条例のある中野区も9名で(20%)となっています。港区の審議会への女性の割合は、2001年で24,7%でした。区議会議員の女性の割合5,7%では、港区においてなかなか条例化されないのも当たり前かなとは思います。
港区においては「男女平等参画プラン」として、2002〜2006年度までの5ヵ年計画を実施しています。しかし、これはあくまでも「男女平等参画社会基本法」に基づいた基本計画なので、条例と比べとても弱いところです。条例化されていないので、審議会もありませんし、オンブズマン制度、苦情処理機関もありません。チェック機能がないというのは、私達の声がなかなか届きません。
私は先月まで会社員として働いていました。サラリーマンの経験は12年間、その立場からお話させていただきます。
今の社会保障制度のモデルは、会社員の父と専業主婦の母、そして子供二人となっています。しかし、今は働いている女性が約半数を占めています。昨年になってようやく04年の年金改革や配偶者特別控除の原則廃止の方向が決まりました。
1985年男女雇用機会均等法ができましたが、私自身秋田の出身でもあり、私が勤めた地元のテレビ局は、男女が同じ就職試験をうけても、女性は嘱託社員としての採用でした。仕事は男性と同じなのに、給料や身分は男性より下であるということに疑問をもち始めました。1997年の改正均等法になってやっと女性は新たに試験を受け、社員として採用しなおしたと聞きました。私が子供の時には、名簿も男性が先、女子は後というのが当たり前で、女性は結婚して家庭に入ると当然のように考えていました。今の港区の義務教育において、男女混合名簿の実施として、小学校では100%、中学校も50%となりました。子供の時の教育から、男女不平等が植え付けられてしまします。私は港区の中学校も早く混合名簿の実施100%にすべきだと考えます。
昨年末、港区にある会社を退職しました。ここは中小企業よりももっと小さい会社でした。このような会社では女性が男性と同じように給料をもらうというのは、対等に仕事をしなければ本当に厳しいです。そして今の失業率の高さではなかなか転職もできません。尚、残業も多く、家庭と仕事の両立すら難しい状態で、育児と仕事の両立はほぼ無理に近いと感じました。今30代前半の未婚の女性が増えています。1975年の7,7%から26,6%という数値です。25年間で3,4倍になりました。
港区においても特殊合計出生率が0.86人、国の平均が1.33人とすれば本当に低い数値です。そしてますます少子高齢化が進んでまいります。 私の友人なども結婚しても港区では子供を産みにくいといいます。仕事と子育ての両立が難しいからです。そのために、今は日本の女性の労働力率はM字がたといわれています。30代の子育て時期に労働力がおち、40代で再びあがる現象です。子供を育てるために会社を退職してしまったという、能力ある女性が沢山います。
これは制度を変えていかなければなかなか変わる事ができません。
私は、この港区で安心して子育てができるようにしたいと思っています。そして仕事と子育てが両立できる街にしたいです。港区の5月1日現在の保育園の待機児童数は96人いました。その中でも1歳児の待機児童が最も多かったです。これは働くお母さんが育児休暇を終え、職場にもどる現象です。私はまずは保育園の待機児童数を0にするという目標が必要だと思います。子育て支援サービスにももっと力をいれるべきです。1月11日に3月に廃園する青葉幼稚園(南青山2丁目)の跡地利用の「みなと子育てサービスハウス支援事業」の公開プレゼンテーションにいきました。ここには子育て中のお母さんが沢山いました。
麻布区民センターに100名近くに区民が集まったわけです。切実に子育てについて悩んでいる方たちです。4つの事業者がプレゼンをしました。出席者はどこがいいかアンケートに答えることができました。 子育てサポート事業の一環として、「トワイライトスティ」や「病児後保育」「リフレッシュ一時保育」などさまざまな支援が必要です。 今、港区においても特区申請ということで、芝浦アイランド計画の中に、民設民営の幼保一元化施設を提案しました。
私は地域で連携して子供を育てることが大切だと思います。港区が安心して子育てや子育ちができる街となってほしいと思います。そして育児の問題や介護の問題においても、まだまだ女性の負担となっているのが現状です。
港区の基本計画(2003年度〜2008年度)の中で、「MINATOブランド」を全地球に発信していくのであれば、その中に大都会、港区において男女平等参画条例を策定することも必要だと考えます。
港区内に住み、港区内に勤務し、港区内で学ぶすべての個人が、男女が性別により差別的な取り扱いを受けることなく、個人として尊重され、個性と能力を発揮し、社会平等な構成員として、自らの意思によって家庭、地域、職場などあらゆる分野における活動に共同参画し、かつ責任を分かち合う社会を形成できるようになりたいと願います。
そして、男性とは異なる「経験」をしてきた女性の意思を政策決定に加える事によって、新しい価値を生み出そうとする「男女平等社会」が今必要だと思います。