平成18年予算特別委員会
《総括質問》

 

1.次代の港区を担う子ども達を育む環境づくりについて
2.障害者自立支援法について
3.都区財政調整金について
4.学校選択希望制について

平成18年度予算特別委員会審議の締めくくりにあたり、ネットワークみなと社民の阿部浩子が総括質問をさせていただきます。

予算委員会においては、ネットワークみなと社民として多くのことを要望してきました。今回質疑させていただいたことが区民の皆様からの要望であり、来年度から始まる区役所・支所改革により、都心区港区にふさわしい地方自治の姿の実現を期待し、「区民の誰もが誇りに思えるまち・港区」の実現を目指してほしいと願います。
 また、17年度は、迅速に対応すべきと判断した施策については、年度途中でも補正予算として積極的に予算化され対応された区長の姿勢に18年度も施策の展開を望み質問に移ります。

 区長が所信表明で平成18年度の最重点課題のひとつとする「次代の港区を担う子どもたちを育む環境づくり」について伺います。

 来年度予算において、妊娠・出産時の経済的負担の軽減として、出産費用の助成、妊婦健康診査の充実について、19,342万円額を計上されたことについて、子育てするなら港区という政策を実現するものとして高く評価しています。また、働きながら子育てしている親だけでなく、全ての家庭での子育て支援の為の派遣型一時保育・育児支援家庭訪問事業も計上されました。積極的な施策の展開に港区の合計特殊出生率は今後上がるのではないかと期待しています。「少子化社会白書」では今後5年間を「少子化の流れを変える好機」と位置付けており、団塊ジュニア世代の女性が30代前半になており、この世代により出生動向が合計特殊出生率の動向に大きな影響を及ぼすとしています。

また、政府は少子化がすすむ要因の一つに女性の晩婚化をあげていますが、個人が子どもを生み、育てることに対しての希望や夢がなければ、区がどんなに子育て支援を頑張ってみても少子化対策にはつながりません。
 昨年度、次世代育成支援対策行動計画の策定にむけて、区民の声を聞く会を開催しましたが、出席者は、子育て中の方々のごくわずかな数です。

来年度から区役所・支所改革が始まるにあたって、地域の課題は地域で解決するとしていますが、やはり子育てサービスの区内格差などそれぞれの区民が課題に思っていることは多々あります。また、区長が実現しようとしているコミュニティの再生についても、子育て中の方々は新住民が多いのが現実です そこで、来年度、もっと身近な声を聞き、必要なところは施策に反映すべきです。それには、区職員と区民との信頼関係を築くことが必要です。そのためには、みなとキッズサポートセンターでも育成しようとしている市民活動の支援やまた、子育てしている方々が積極的に集まる場所へ出かけていくことが必要です。区民との関係を構築し、今後の施策展開への結び付けていくことについて、来年度どのように取り組むつもりなのかを伺います。

 先程指摘をした派遣型一時保育・育児支援家庭訪問事業がありますが、これを例にとっても、病気で入院した親など緊急性が高く、また、日曜日が仕事のためなどの方が利用でき、このようなサービス提供においては、区民にとって歓迎されることですが、いざ、使おうと思っても、1時間あたりの単価を必要な時間数にすると、あきらめてしまう親もいます。また、事業の展開においても、ニーズがあっても派遣する人がいないとなるとサービスも利用できません。この事業を始めるにあたって、また、子育て支援策について、まだまだ課題が山積みになっていることについて、今後区長はどのように取り組んでいくのかお伺い致します。

 また、子どもに関することは4月から子ども支援部が設置されます。更なる施策の拡充を期待しています。港区独自で展開している子育て支援について、子育てするなら港区として、特殊合計出生率のアップにもつなげていただきたいと願うものです。

  次に、障害者自立支援法についておたずねします。先の本会議での質問をしてから、区では、港区独自の障害者自立支援法への激変緩和策を提示されました。港区らしい施策だと一定の評価はしております。
 今年10月から移動介護は移動支援になり、この減免について、区ではまだ方針を提示していません。区民にとっては自己負担が10%だとサービスを受けられないと不安な声もあり、一日も早く港区らしい施策をまとめるべきと考えますがいかがでしょうか。

 さて、積極的な施策を展開するためには、税収の確保が必要です。国は三位一体に伴う国庫補助負担金の削減や区民税率区分の10%フラット化を導入しようとしていますが、港区では、約100億円の減収となり、都区財政調整金も不交付自治体です。港区での調整3税は約2,500億円とされていますが、その全てを東京都と他の特別区に配分されている港区としては、区民が一番、納得のいかないところです。そこで、来年度も引き続き、区長は、23区での協議・交渉の場でもこの調整3税の必要さを十分に訴え、港区民の納めている調整3税が港区にも配分されるよう取り組んでいただきたいと考えますが、来年度にむけての区長の決意をお聞かせください。

最後に、教育長にお聞きします。

 教育長がかわってから1年半がたちました。様々な積極的な取り組みについては、港区がめざしている「教育の港区」に近づいてきたと評価しています。

 しかしながら、4月から学校選択希望制で入学する子ども達の中で、赤羽小学校については、希望人数が多かったため抽選をおこないました。今年度3つの学級数を来年度は2クラスにするというものです。

学校選択希望制は、来年度で4年目になり過去の実績からどの位が子どもが地域外から希望するか推定されていたものと考えますが、兄弟がいる子どもたちが優先され、今回はその他の子どもはたった3人しか入学できません。6歳の子ども達に抽選でしかも子どもの運で入学できなかった心の傷は大きいものです。前もって2クラスで地域外は入学困難であることをしめすなど、対策としてあったはずです。港区後期基本計画には、学校選択希望制の検証がありますが、この教訓をしっかりと受け止め、もう2度と同じような事態があってはならないと考えますが、今回のことに対する教育長のお考えはいかがでしょうか。

また、港区立図書館基本計画が作成され、身近な生涯学習の場として、区民の図書館へ対する要望が大きいところです。
 港区の図書館は、常勤・非常勤で 35.1%で司書が配置されています。しかしながら、レファレンスに関することは、他の自治体よりかなり遅れていますし、図書館からの発信する内容については、区のレファレンス機能がはたらいているとは思いません。

 図書館は貸し本屋ではありません。司書資格が生かされたレファレンス機能をさらに充実され、必要な区民へと情報発信ができる図書館になっていただきたいと考えますがいかがでしょうか。

 来年度は、区役所支所改革がはじまります。区長の掲げる地域の課題は地域で解決するには、職員が一丸となって目標にむかい取り組んでいく必要があります。改革が始まったばかりだからといってサービスが低下したでは許されないことです。また、この改革には多くの区民が期待しています。この期待にこたえられるよう全力で取り組んでいただきたいことを強く要望致しまして総括質問を終わります。


《答弁》

1.次代の港区を担う子どもたちを育む環境づくりについて
@     区民との信頼関係の構築について

 区は、子育て支援策について、区民の皆さんとともに検討する場として、次世代育成支援対策地域協議会や地域こぞって子育て懇談会等を開催し、区民意見を反映することで、信頼関係の構築に努めてきた。 今後も総合的な子育て支援策の充実に努めるなかで、子育て相談や子育てグループの育成などの機会を積極的にとらえ、信頼関係をされに深めていく。

  A今後の子育て支援策について

 区は、昨年度、次世代育成支援対策行動計画を策定するにあたり、子育て支援に関する様々な課題を検討し、具体的な事業を計画した。すべての子どもと子育て家庭への支援策を総合的に推進するため、現在、行動計画の着実な推進につとめるとともに、行動計画策定後の新たな課題についても、子どもの安全対策や妊産婦健康診査費用の助成などを始め、子育て支援策の充実に積極的に取り組んでいる。

 今後もさらに、子どもたちが心身ともに健やかに育まれる社会を目指して、すべての家庭が子育てしやすい環境づくりに全庁をあげ、総合的に取り組んでいく。

2.障害者自立支援法の港区らしい移動支援について

 10月には新体系のサービスが開始される。これまでの「移動介護」は「移動支援」となり、区が実施する地域生活支援事業の中でも必須の事業と位置づけられている。

 移動に伴う支援は、障害のある方々の社会参加にとって重要なものと考えている。区は、サービスを利用する方はもちろん、サービスを提供する方など、関係者の意見を十分に聴き、利用しやすく港区らしい移動支援事業にしていく。

3.平成18年度の調整3税について

 私も、固定資産税等を納税している区民の感情を踏まえ、その理解が得られるようなものとなるような、都区財政調整制度における区間配分の見直しの必要性を強く感じている。

 現在の制度においても、昼間人口や地価に対する一定の配慮はされているが、都心区の状況や行政需要に十分に対応したものとはいえない。

継続される都区協議の場など機会をとらえて、膨大な昼間人口への対応といった都心区特有の財政需要をより的確に反映する制度への改善を主張していく。

 また、私は、いわゆる「個人住民税のフラット化」を始めとする税財政制度の変更等について、区に不利なものとならないよう、区議会や区民の皆さんと連携しつつ、国や東京都に働きかけていく。

4.学校選択希望制について

 平成184月入学の学校選択希望制においては、受け入れ上限数の設定など、いくつかの実施方法の変更を行なった。これらの変更については、「広報みなと」、ホームページ、また、入学予定の各家庭へのご案内をお送りするなどによりその周知に努めてきたが、重要な運営上の変更もあり、より丁寧な説明が必要であったと考えている。

 今後、学校選択希望制にかかわる課題の解決に向け、行政と学校現場を構成員とする検討会を設置する。さらに、検討会の設置と平行して、各地区総合支所に設置される「地域教育会議」において、学校選択制のあり方について地域の方々や保護者の意見等を踏まえながら、制度全体の見直しも含めた検討を行なっていく。

5.図書館におけるレファレンス機能の充実について

 現在、簡易なレファレンスについては、区立図書館6館すべてで受け付けている。ただし、高度で専門的な知識を要するレファレンスで、地域館での対応が困難な場合は、中央館であるみなと図書館が引き継いで対応している。 今後、レファレンス記録の蓄積や職員の能力の向上を図るとともに、より迅速かつ的確な対応ができるよう、レファレンス機能の充実・強化に努めていく。


《阿部浩子の態度表明》
 平成18年度港区一般会計予算
 平成18年度港区国民健康保険事業会計予算
 平成18年度港区老人保健医療会計予算
 平成18年度港区介護保険会計予算
 4案とも原案通り賛成。