平成17年度決算特別委員会
総括質問
1. 来年度の予算編成について
2. 人口増加による施設整備の状況と将来的な考えについて
3.「子育てするなら港区」について
1)保育園の質と施設の確保について
2)区立幼稚園の3年保育の実施について
3)児童一人当たりに要する子育て支援費について
4)児童虐待に関する相談等の状況について
5)ILO第156号条約に基づく条件整備について
4.区民の安全への取り組みについて
5.放置自転車と放置バイク対策について
1)放置自転車対策のモデル地区について
2)集合住宅への駐輪場設置について
平成17年度決算特別委員会審議の締めくくりにあたり、ネットワークみなと社民の阿部浩子が総括質問をさせていただきます。決算委員会においては、ネットワークみなと社民として、多くの区民からの要望を区政に反映させていただきたく質問いたしました。
是非とも来年度の予算編成、また、今年度の施策に反映させていただきたいことを強く要望して質問に移ります。
まずは、歳入について伺います。
平成17年度は前年度に比べ、特別区民税の歳入も76億496万円余と16.4%の伸びがあり、基金残高も約805億円となっています。この背景には、人口増と高額納税者増という港区ならではの特有な状況があります。しかしながら、来年度は、三位一体改革の10%フラット化により、約130億円もの区民税が減ることが予測されます。これをうけて、来年度はどのような予算編成をするつもりのなのかをお聞きします。
《区長答弁》
私は、将来のいかなる社会経済状況の変化にも柔軟に対応できる磐石な財政基盤を確立し、引き続き港区らしい施策を積極的に推進してまいります。
そのため、来年度の予算編成にあたっては、まず「最小の経費で最大の効果」の基本原則を踏まえ、人件費の圧縮、経常的経費の節減など不断の内部努力を徹底いたします。
また、効果的な基金の活用など財政運営に工夫を凝らし、区民サービスの更なる向上に努めてまいります。
また、来年度は芝浦アイランドの入居が始まり、また、今後も人口増加が見込まれている港区として、人口が増えることは歳入が増える可能性があることではありますが、人口増に対応する施設等の整備はできているのでしょうか。
港南小学校は、急激な人口増加のため、来年度から隣接する中学校の一部を使用することとなりました。学校・保育園・高齢者施設等についてはいかがでしょうか。そこで区長に人口増加による施設整備の状況と将来的なお考えについておたずねします。
《区長答弁》
平成17年3月に行ないました人口推計では、平成27年1月に、区の人口は20万人を超えると推計しています。
区では、この推計値を踏まえ、計画的に公共施設の整備を進めております。
芝浦港南地域のように急激な人口変動のより、一時的に施設に不足を生じるような場合や区民の皆さんの要望に早急にお応えする必要がある場合には、柔軟に施設計画を見直してまいります。
今後とも、基本計画に計上した小学校や保育園等の施設整備を着実に進めるとともに、最新の人口動向を注視し、公共施設の整備・充実に努めてまいります。
なお、新たな基本計画策定に向け、今後、改めて人口推計を行なうことを予定しています。
次に、「子育てするなら港区」について伺います。
区長は「子育てするなら港区」としています。決算審議でも現在の状況について質疑させていただきましたが、区長は「子育てするなら港区」として、今後の課題をどう認識されているのでしょうか。港区では、昨年度と比較するとわずかながら合計特殊出生率も増えています。子育てする世代が港区へと転居する世帯も増加しています。この子育て世代は、港区の特徴である所得が高い人が多く、育児手当の支給では、半数以上の方が所得制限の対象になってしまいます。他の自治体と比べれば、かなり区特有の状況にあります。医療費の助成や出産費用のソフト面だけではなく、「子育てするなら港区」として、働きながらもきちんと子育てができるよう保育園の質と施設の確保、また、公立幼稚園においても区民の希望が高い3歳児保育を各地区ごとに拡大すべきと考えますがいかがでしょうか。
《区長答弁)
私も保育園等の施設整備が重要な課題であると認識しております。
また、保育園においては何よりも保育の質、水準が重要であると考えており、保育士の資質向上を図るための研修の一層の充実や、保育・子育て支援に関する情報の提供、関係機関等との連携により、さらに質の向上を図っていきたいと考えております。
施設の確保については、平成17年からピークとなる平成22年までの間に約540人と見込まれる新規需要に対し、区では約600人の定員拡大を計画しております。
今後も人口動向の推移や保育需要の変化をみながら、地域ごとに柔軟な対応ができるように努めてまいります。
また、港区の目的別歳出における子育て支援費を18歳未満の児童ひとり当たりに要する額に換算すると、決算ベース・予算ベースでは23区でどのような位置にあるのかがお伺いいたします。
《区長答弁》
平成16年度普通会計決算ベースにおける、18歳未満の児童一人あたりの子育て支援に要する経費は、23区中第11位です。また、平成17年度普通会計予算ベースにおいては、子ども医療費助成制度の充実や児童福祉施設用地を購入したことなどから、23区中第2位となっております。
さて、平成18年度版「青少年白書」によると平成16年度の児童虐待件数は前年度比26%の増の約32,000件とのことです。同じ年に、警察が摘発した全国の児童虐待事件では、被害児童51人が死亡しており、児童虐待防止への取り組みは区にとっても重要な課題です。港区での児童虐待に関する相談・対応と児童虐待についての取り組みについて伺います。
《区長答弁》
港区における児童虐待の相談及び対応の延べ件数は、平成13年〜平成16年までの4年間は100件台で推移しましたが、昨年は365件に増加しました。
これは、児童福祉法及び児童虐待防止法の改正により、住民に身近な区が児童相談の第一義的な窓口となるとともに、児童虐待の通告先として明示されたことによるものです。
区では、昨年、相談及び通告先として、子ども家庭支援センターを設置し、今年7月には港区要保護児童対策協議会を設置いたしました。今後も、子ども家庭支援センターを中心に関係機関との連携を深め、児童虐待に対して適切に対応してまいります。
ILO第156号条約(家族的責任を有する男女労働者の機会及び待遇の均等に関する条約)が批准され、国では、ワークアンドライフバランスが注目されています。子育て支援のためには、職業生活と家庭生活の両立支援が不可欠です。国に対しこの条約に基く条件整備を国に強く要望するよう求めますが、いかがですか。
《区長答弁》
国は、平成7年の条約批准後に育児・介護休業法の改正を行なうなど、一定の法整備を行ないました。
しかしながら、この家族的責任を有する労働者条約がめざす男女平等社会の実現には、今後も様々な条件の整備が必要と考えております。
ご提案の条件整備について国への要望につきましては、国の動向を見極めながら、体操してまいります。
次に、区民の安全への取組みについて伺います。
9月に東京都・足立区総合防災訓練に在日米軍が東京都の要請を受けて参加し、赤坂プレスセンターへの支援物資輸送訓練を実施しました。港区として区長は、東京都へ申し入れをしておりますが、区民の安全確保のために、麻布へリポートの撤去にむけて今後どのような取組みをしていくのか伺います。また、ヘリの発着に伴い、港区では騒音の苦情も寄せられています。区長のお考えをお聞きします。
《区長答弁》
私は、本年2月、議長、副議長とともに、東京都を訪問し、麻布ヘリポート用地の早期撤去をめざし、臨時ヘリポート用地の現状回復・返還にむけて、更に尽力するよう要請いたしました。
区民の安全確保と騒音問題を解決するためにも、今後とも麻布ヘリポートの早期撤去に向けて、アメリカ合衆国、防衛施設及び東京都など関係機関に対して、議会の皆様とともに粘り強く要請してまいります。
最後に、港区の放置自転車と放置バイク対策について伺います。
まずは放置自転車対策です。土木費でも駅前の放置自転車について質疑をさせていただきました。放置自転車については、まずは田町駅東口をモデル地区とすべきです。区長のお考えをお聞きします。
《区長答弁》
放置自転車の問題は、区における喫緊の課題です。
田町駅東口におきましては、これまでも即日撤去の回数を増やすとともに、地域の方々と放置自転車防止キャンペーンを行なうなど、放置自転車対策を実施してまいりました。
区としましては、これからも自転車等駐輪場を利用されている方が不公平感を抱かないよう、また安全な歩行空間を確保していくため、放置自転車対策に取り組み必要があると考えております。
今後は、田町駅東口の取り組みが放置自転車対策のモデルとなるよう、バリケードの設置や警告から撤去までの時間の短縮化など、ハード・ソフト両面から様々な取り組みを地域の方々とともに積極的に実施してまいります。
また、放置自転車・バイクの問題については、港区の駅前だけではなく、住宅街についても同じことが挙げられます。区民が住んでいる住宅にも駐輪場がないため、路上に止めているバイク・自転車が多く見受けられます。これについては駅周辺と別に対策を考えなければいけません。
昨年4月に、「集合住宅における駐輪場の設置義務」として「港区単身者向け共同住宅の建築及び管理に関する条例」が施行されました。駐輪場は住宅の総戸数としています。しかし、ワンルーム以外の集合住宅、この条例施行前のワンルームマンションにおていは設置義務の条例や要綱すらありません。これでは住宅の道路にバイクや自転車があふれることになり、区内では、マンションの前の道路や歩道が自転車・バイク置き場となっているところもあります。
港区として、建築する際、すべての集合住宅、また、既存の建物に対して、バイク・自転車の駐輪場の設置の調査と指導のあり方について検討すべき考えますがいかがでしょうか。
このまま、道路や歩道にバイクを放置することは、景観の観点からみてもよくないことです。港区の景観に配慮した環境整備に取り組む時期と考えます。
《区長答弁》
現在、建築物に駐輪場の設置を義務付けている規定は、ワンルームマンションを対象とする「港区単身者向け共同住宅の建築及び管理に関する条例」と、一定規模以上の飲食店、銀行等の用途を対象とする「港区自転車等の放置防止及び自転車等駐車場の整備に関する条例」がありますが、ご指摘のようにすべての集合住宅を対象としてはおりません。
集合住宅への自転車等駐輪場の設置につきましては、実態を把握した上で指導方法等を検討してまいります。
今回のこの決算委員会で審議された多くの課題に向けて迅速にまた全力に取り組んでいただけることを期待して質問を終わります。